2026/07/27 01:30
「高齢のため、お店を閉店する方がいる。紹興酒が好きな方なのでメッセージを入れた干杯グラスを作ってほしい」
そんなメッセージをいただき、制作することになりました。
今まで3文字程度の名入れはしたことがあるのですが、グラスにメッセージを刻むというのは初めてで、どこまでできるか不安でした。お断りしようかなとも思ったのですが、55年の歴史に幕を下ろすという大切な節目にお選びいただいた期待に応えたくて・・・チャレンジ!
ご依頼主さんの愛あるメッセージ、なんとかうまく刻み込めたかなと思います。

紹興酒がお好きとのことなので、最近制作している和綴じZINE「黄酒入門・序」についてお話したら「是非一緒に」ということでグラスとのセットとなりました。

僕も飲食店で働く身として、50年以上もこの仕事に従事されたこと、そしてお店を30年以上営業されたことに関しては尊敬しかないです。
僕は29歳まで普通の会社員で、飲食業界に入って感じたことは疲れ方が全く違う。特に身体的な疲労感が桁違い。朝早くから終電前まで、ほとんど動きっぱなしなので。帰りの電車はもうグッタリ。早々に朝はやってくる。
そしてお客さんに来ていただくことって、簡単なことではないんですよね・・・僕は今間借りで酒場を運営していますが、情けない話、2週連続でご予約がなく、営業することができませんでした。
逆に沢山来ていただくことももちろんありますが、毎日そうなるわけではないし、1人もお客さんが来ない日が続くと精神的にかなり追い込まれます。求められていないのかな、とかいろいろ考えてしまうんですよね。惨めになったり。
お店を構えている方からすれば「間借りと一緒にするな!」と怒られてしまいそうですが、30年以上も営業するというのはお客さんがいないとできないこと。これ当たり前のことだけど、当たり前にできることではないというか。
なので、グラスを通じてのささやかな繋がりですが、尊敬の念を持って削らせていただきました。
僕みたいな若輩者が「お疲れ様でした」なんていうのもおこがましくて軽々しく言えないのですが、やっとゆっくりとした日々を過ごせるようになるのではないかなと。身体を大切に健康に過ごされますように、勝手ながら願っております。新しいサロックに干杯!
ご依頼主さんも、素敵なタイミングでのご注文に感謝いたします。ありがとうございました!
